原罪の庭

                       
 とにかく京介に出会えて良かったね、蒼!って感じです。
京介に出会えなかったらあのまま檻の中にこもったままで、二度と口を開くこともなか
ったんじゃないかな、と。
いや・・・もう本当に涙腺が・・・!
後半はもう涙が出っ放しでした・・・。久しぶりにこんなに泣いたかもしれないです。
小さな子供って愛する母親の為なら何でもできてしまうんですね・・・。

 香澄の義母・みちるとその夫を殺してしまった、香澄(本名は杏樹)の本当のお母さん・かおる。
彼女は殺人現場に自分が犯人だという証拠を沢山残してきてしまうわけです。
それを一生懸命消すんですよ。まだ7歳の子供が死体を切り刻んで、その血でそこら中に残った
かおるの指紋を消していくんです。想像すると凄まじい光景ですが、全て母親が犯人だとわから
なくするため。
・・・この真相を知った時、涙が止まりませんでした。
息子に愛されていないと思いこんでいたかおるですが、杏樹は精一杯かおるを愛してたんですね
・・・。

 京介と香澄のふれあいにもさんざん感動させられました・・・!
ていうか、何なんだ。京介のあの父親っぷりは・・・!!
香澄と戯れる京介が微笑ましいったら!普段、無愛想なだけに余計萌(え
香澄に勝手につけた名前、「蒼」って猫の名前だったんですね〜。子供に猫の名前をつけるなんて
・・・可愛いなー(笑
「彼を傷つける人間がいれば殺せますよ、ぼくは」は名台詞でしょう!愛ですね。ね!!(何
心を閉ざしていた香澄は京介にだけは懐いたんですよね。京介の背中にしがみついてる所とか可愛い
可愛い。
でも香澄は京介の子ではなくて。かおるの子で。全てが解決した後、京介は香澄を冷たく突き放すわ
けですよ。切ない・・・!!でも香澄は京介を追いかけてくるんですね。そして京介と出会って初め
て喋るんです。
「あお。ほかは、い、ら、な、い」
ここが涙マックスでした・・・!!
京介と一緒にいたいのね、蒼ーーー!京介が腕を広げてそこに蒼が飛び込む。
「きょーすけ!」ってもう可愛い可愛い可愛い!!(落ち着いて

 1巻はそれから5年程たってるわけで、蒼はもう15歳になってたりするのですが。
その間に何があったかとか妄想・・・じゃなくて想像が膨らむばかりです。
 1巻を読み返して思うのは、「蒼、よく笑えるようになったね」と。
 親からの虐待。目の前で繰り広げられた殺人。3年間一言も喋れずに檻の中に閉じこもってた彼が笑え
るようになったのはやっぱり京介のおかげなんだろうなぁ。蒼の強さもあるんでしょうね。
この二人の絆は相当なもののようです。

 いつかまたかおると再会した時、蒼はすっごく成長してるんじゃないか、と思います。

モドル